寒冷地に建てられている住宅や様々な建造物では、屋外側にケーブルを設置する際には注意しなければならない内容がいくつか出てしまいます。
単に寒いというだけでは通常の寒冷地用ケーブルを用いれば問題は殆どありませんが、降雪地域や氷点下の真冬日が続くような地域では、雪や氷からの加圧の問題があり、解消しなければ断線を起こしてしまいます。雪がケーブルの上に積もると、翌日が温かい場合は直ぐに溶けてしまいますが、寒冷地では氷になった状態が続き、更に積雪があることで氷の塊になることが多々あります。
実際に電柱から各ご家庭へと引き込んでいるライフラインのケーブルでも、つららが何本も垂れ下がっている状態を見つけることができます。設置場所による影響も受けやすい傾向にあり、例えば屋根からの落雪や溶けた雪が直接にケーブルに当たってしまう軒先などは非常に注意が必要です。対策を行うには配線ダクトをフル活用する方法があり、壁側に完全に固定してしまう方法と、空中を這わせるような場合では敢えて地面に配線ダクトを固定する繋ぎ方も悪くはありません。
寒冷地では、雪や氷がなかなか溶けないことが大きな特徴です。配線ダクトを利用したとしてもシリコンスプレーを利用したり、日当たりが少しでも良い位置に取り付けたり、小まめに目視点検を行い冬季間はメンテナンスを十分に行うことは断線の問題から守ることができます。リスクを完全に無くすには配線ダクトで完全防備を行い、宙に浮いている部分を極力減らす作業が必要です。