通信ケーブルなどの収納に使う配線ダクトは、プラスチックや金属といった素材の違いの他に、サイズや用途というような違いがあります。
メーカーが想定しない用途でも使える印象ですが、比較的大きめの電流が流れる電線の場合は、必ず用途に合わせて選ぶことが必要です。理由はケーブルが発熱したり、発熱による出火のリスクが高まるからで、最悪のケースだと配線ダクトの外に出てしまいます。しかし、難燃性の素材なら万が一火が出ても耐えられますし、電線の被膜が溶ける程度で済みます。
大切なのはもしもを想定して選ぶこと、そして設置環境や用途にマッチする製品を選択する2つがポイントとなります。配線ダクトは垂直に設置したり、天井に固定して使うことがあるので、軽量なことが求められます。金属製は耐熱や耐火性能が優れるものの、基本的にプラスチックよりも重量がありますし、薄くすると耐久性が低下するのが難点です。その為、固定方法や設置要件が決められていますから、こちらも重量が重くなりがちな電線を収納する際は、しっかりと固定して設置することが肝心です。
高いところに固定する配線ダクトは、一度設置すると手が届きにくくなるので、表面は別としても内部のメンテナンスは疎かになりがちです。電流量にもよりますが電線は少なからず発熱しますから、数本程度ならともかく、数十本単位であれば問題ないか事前に良く確認することをおすすめします。配線ダクトはケーブルを傷つけないように注意して、電線は収納時に被膜に傷がないか確認しながら、無理なく通して配線するのがベストです。